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第2種電気工事士を受験してみた

第2種電気工事士の資格試験を受験してみました。

第2種電気工事士を取得すると、一般住宅や店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事が出来るようになります。仕事だけでなくDIYでも出番があるので資格を取得していると便利です。

受験に際しての対策や感想などを簡単に残しておきます。

第2種電気工事士試験

第2種電気工事士試験は、毎年上期(4月頃)/下期(9月頃)の年2回実施されています。

試験は、「筆記試験」「実技試験」の2つがあり、筆記試験をクリアすると後日実技試験に挑戦するという流れです。試験会場は、場所が限られているのに加え、筆記と実技で2度足を運ぶ必要があり、遠いと非常に悩ましいです。

筆記試験クリアの難易度は高くない

筆記試験は、毎年50-60%の合格率で推移しているので難易度は高くありません。

試験はマークシート方式で、100点満点中60点以上(50問中30問)の正答で合格となります。問題数の割に試験時間が2時間と長いです。試験開始から1時間で退室可能となりますが、私が受験した時には多くの受験者が退室していったので、余裕を持って問題に取り組むことができると思います。

試験範囲は、電気に関する基礎理論、配電理論及び配線設計、電気機器・配線器具・工具の知識、電気工事の施工方法、検査方法、配線図、法令などの分野から各5~10問程度出題されます。出題される問題の傾向は限られているので、過去問を中心にしっかり勉強するのがお薦めです。

独学で十分に合格可能だと思うので、人気のテキストなどを購入して勉強すればよいと思います。過去問をしっかり勉強しましょう。

尚、試験には、一般では馴染みのない複線図に関する問題(結線で利用するリングスリーブの選択や回路中の電線の本数など)が出題されます。複線図は実技試験でも必要になってくるので、ここでしっかり理解しておくと実技試験が楽になるのできちんと身に着けておくことをお薦めします。

自己採点のススメ

筆記試験の解答は翌日、電気技術者試験センターのホームページで公表され、結果発表は筆記試験の実施日から約1ヵ月後に通知されます。

実技試験は、そこから約1ヵ月後(筆記試験から約2ヵ月後)に実施となりますが、実技試験で必要となる工具の準備、実技の練習時間を考えると少しでも余裕があったほうがいいと思うので、筆記試験の自己採点をおススメします。

私の受けた2014年上期は筆記試験が6月1日実施、6月30日発表、実技試験が7月26、27日でした。合格発表を待ってから実技試験の準備を始めると約1ヵ月の準備期間しかありませんが、自己採点して6月2日に結果が分かれば約2か月間の準備期間が作れます。

実技に自信のある方なら問題ありませんが、私のように全くの素人で実技に不安しかない方は、自己採点で筆記試験の結果を早く知り、準備や練習の期間を少しでも多く確保するといいと思います。

実技試験は時間との戦い

筆記試験をクリアすると次は実技試験になります。

実技試験では事前に候補問題が公表され、その中の1問が実技試験の製作課題として出題されます。出題される候補問題によって難易度(主に製作工数)が変わるので、どの候補問題が選ばれるかで合格率にかなり差が出ると思います。

ここ5年間(2009~2013年)の合格率は、50~70%前後の合格率で推移していますが、過去には30%を切る合格率の時もあったようです。私の受験した2014年上期で選択された問題(No.4)は候補の13問中で比較的難易度が低いものだったと思うので、例年通りの合格率になるのではないかと思います。

近年の合格率の高さは、難易度の低い問題が選択されているというのは容易に想像できます。しかし、そうかと言って電線管・PF管などの製作工数のかかる問題が選ばれないとも限らないので全ての候補問題を把握しておく必要はあると思います。特に複線図が正確に描けるかどうかで合否の半分以上は決まると言っても過言ではないと思うので、全ての複線図がスラスラと描けれるよう準備してしておくのが大切です。

実技試験では40分ある試験時間の内、5分未満で複線図を描き残り、時間で製作するという時間配分になると思います。試験中、時間的に間に合うかなーという不安が常にありましたが、難易度の低いNo.4の候補問題だったこともあって25分ほどで完成し10分ほど見直しの時間がとれました。大きな手戻りもなく常に手を動かし続けての25分なので、途中で考えたり手間取ったりすると時間的に厳しくなるかもしれません。

実技の練習

実技の練習のほとんどは、皮膜剥ぎ、輪作り、ランプレセプタクルや引っ掛けシーリングローゼットなどの器具の接続などに費やしました。特にMCC VA線ストリッパ VS-4Aを利用した輪作りを一番多く練習しました。

こういった基本的な作業は、どの候補問題でも必要になってくるので普通にこなせることが大事になってくると思います。最終的に実技の練習で候補問題を作ったのは2回(2つ)だけです。

試験用に用意した工具類を下のページでまとめてあります。ケーブルストリッパは作業時間が大幅に減らせるので用意した方がいいと思います。

第2種電気工事士実技試験用に購入した工具類

第2種電気工事士の実技試験で使用する工具類は、全て自分で用意し試験会場に持ち込まなくてはいけません。

工具の中には、リングスリーブやドライバなど必須の工具もありますが、ケーブルストリッパーのようにあると便利な工具もあります。

試験では出番の無かった工具もありますが、私が購入した工具を参考までに書いておきます。

リングスリーブ圧着工具

圧着工具は、リングスリーブの圧着作業が実技試験で必ず出題されるので必須の工具です。初めて使ってみたとき1度グリップをギュっと握らないと口が開かないことを知らず、壊れてるのかとかなり悩みました。

この圧着工具は、他のメーカーに比べて安かったので購入しましたが、試験で使用するには十分だと思います。

ケーブルストリッパ

ケーブルストリッパーは、ケーブルの切断、外装皮膜・絶縁体の剥ぎ取り、輪作りがこれ1つでこなせる便利な工具です。

これらの作業を電工ナイフやペンチを使用していては、素人が時間内に作品を完成することは非常に困難だと思うので、ぜひ購入をお薦めしたい工具です。

プラスドライバ

ベッセルのドライバは、非常に使いやすくていいです。ベッセルの1番のプラスドライバを持っているので、試験用に2番を購入しました。試験ではランプレセプタクルのネジ留めに使用しましたが、2番が丁度いいと思います。

マイナスドライバ

マイナスドライバは、プラスドライバに比べると出番の少ない工具ですが、電気工事ではコンセントやスイッチの埋込取付枠への固定や器具に差し込んだ電線を抜くときなど、ネジ止め以外の出番があります。

家にあるもので十分ですが、同じメーカーでそろえようと試験用に購入しました。

ウォータポンププライヤ

ウォータポンププライヤは、電線管の接続やねじ切りで使用しますが、私が受験した時の出番はありませんでした。

試験の難易度を考えると今後も出番が少なそうなので、試験用に購入するなら安いものを選ぶのがいいかもしれません。

電工ナイフ

電工ナイフも一応購入しましたが出番はありませんでした。今後の出番はあるんでしょうか?

工具セット

「個別に選ぶのは面倒」という方には、電気工事士技能試験用の工具セットもあるのでチェックしてみてください。

まとめ

実技試験の合格発表は9月5日とまだ先ですが、受験料、工具の購入費、試験会場までの交通費(新幹線2回分)と受験料以外の費用がだいぶかかっているので、1回で合格したいものです。

追記、無事合格しました^^