2021年5月のことですが、「ゼスプリ・レッド」を買いました。
「ゼスプリ・レッド」は、ゼスプリ・グリーンやサンゴールドでお馴染みのニュージーランドのゼスプリ社が開発・生産しているキウイフルーツの品種の一つです。
1パック(5個入り)で約700円だったのでグリーンやサンゴールドに比べると高めです。1個単位でも販売されており、1個150円ほどでした。
食べてしまうだけというのが何となく勿体なく感じたので種を取って育ててみることにしました。
「ゼスプリ・レッド」の紹介
「レッド」と言うだけあって果肉は、ベリーの様な綺麗な赤色です。大きさは、グリーンやサンゴールドと比べるとやや小振りな印象です。
味は、酸味が少なくほんのりと熟したベリーのような甘さがあります。グリーンの酸味、サンゴールドのすっきりとした甘さと比べるとパンチ力に欠けますが、これはこれで個性があっていいかもしれません。
グリーンやサンゴールドは、出始めの頃に比べると味の印象がだいぶ変わっているので、レッドも変わっていくかもしれません。今後の変化に期待です。
ゼスプリ・レッドは期間限定!
ゼスプリ・レッドは、2020年から日本で販売が始まった新しいキウイフルーツです。
ゼスプリ・レッドの販売期間は、スーパーなどでほぼ1年中販売されているグリーンやサンゴールドと違い、4月下旬から5月下旬頃までの約1ヵ月間という短期間しか販売されていません。加えて、イオンくらいでしか販売されていないので目にする機会は非常に少ないです(執筆時)。
定着しなければ消えてしまうかもしれないので、興味がある人は、販売シーズンになったら早めに確保することをお薦めします。
ゼスプリ・レッドのビタミンCはグリーンの2倍以上!
グリーン、サンゴールド、レッドの3種類のキウイフルーツは、かなり成分に違いがあります。
レッドは、「ビタミンC」が豊富です。キウイフルーツはビタミンCが豊富なフルーツと知られていますが、レッドはグリーンと比べてビタミンCが2倍以上も含まれています。成人のビタミンCの推奨摂取量は1日あたり100mgと言われているので、1個で1日分のビタミンCが十分に摂取できます。
成分表にはありませんが、レッドには、抗酸化成分の「アントシアニン」が含まれています。アントシアニンは、ポリフェノールの一種であり、植物が紫外線など有害な光から身を守るために蓄えられる青紫色の天然色素です。ブルーベリーやナスなど紫色の野菜や果実などに多く含まれています。
それぞれに良さがあるので時々異なる品種を食べてみると、より楽しめると思います。
ゼスプリ・レッドを種から育ててみる
販売期間が短く貴重な赤い果肉のキウイフルーツ。珍しい品種なので種を取って育ててみることにしました。
ゼスプリ公式サイトには、レッドの栽培は難しいと紹介されています。うまく育つか分かりませんが、いけるとこまでやっていく予定です。
ただし、キウイを種から育てると花が咲くまでオスメスの判別ができません。また、種から育てると開花時期がバラついたり、結実しても元のキウイと同じ大きさにならなかったりするそうです。
確実に収穫するためには、苗木を買って育てるしかありませんが、ゼスプリ・レッドの苗木の販売は恐らくありません。どうしても育てたいという場合には、赤系の紅妃などを育ててみるといいと思います。
キウイから種を取って種を撒く、5月中旬
キウイの種は、1つの果実からたくさん取れるので入手に困ることはありません。キウイを食べるタイミングに合わせて2回分の種を取りました。
土は、家にあった園芸の土と芝生の目土の混合土です。特にこだわりはないです。ポットに混合土を入れ、5mmほど土が被る浅植えで播種しました。種の取得に合わせて、播種も2回です。
発芽率がわからないので、とりあえず1つのポットにたくさん撒きました。種は1個のキウイからたくさん取得可能なので入手困ることはありません。
約1ヵ月で発芽
播種から約1月半の様子。想像以上に発芽しました。種は、1ポットあたり5~10粒程度撒けば十分かもしれません。
環境により異なりるかもしれませんが、早いもので播種から2週間くらいで発芽しました。全体的に芽が出揃うのは約1ヵ月を過ぎたあたりです。発芽しなくても2ヵ月くらい様子見した方がいいと思います。
室内外それぞれの環境で育ててみましたが、室外の方が発芽率がよかったです。好光性なのかもしれないので、種は浅く撒き、日当たりのよい場所(乾燥に注意)で育てると発芽しやすいかもしれません。
撮影のあと、2本立ちにしました。
約3ヵ月後:植え替え
成長してきたのでレッドをスリット鉢5号ロングに植え替えました。手前の3つもレッドですが、とりあえず2鉢だけ。この大きさの鉢で、この先1年くらい持つかな?
右の2つは、レッドと同時期に播種したグリーン。同環境で育てたにもかかわらず成長がイマイチです。今後の成長に期待。
約5ヵ月後:冬支度
夏場に水枯れさせてしまい一部の葉が枯れてしまいました。全体的に葉が硬いです。3ヵ月前に比べるとずいぶん成長していますが、最近は成長が止まっている気がします。
急に寒くなってきたのでビニール温室に入れて様子見。このまま越冬予定です。
約8ヵ月後(冬):落葉
冬支度の時期から少しづつ葉が枯れ始め、4~5枚付いていた葉が全て落ちました。キウイには落葉期があるみたいです。
一緒に播種したグリーンの方は、背が伸びず爪楊枝くらいのサイズで成長が止まっています。こっちは駄目かもしれない。
約10ヵ月後(初春):芽吹き
3月になり暖かくなってきたと感じたら急に芽吹き始めました。今年の成長が楽しみです。
花が咲かないと雄雌の判別ができませんが、無事雌木だった場合には雄木には極早生の「早雄(ソウユウ)」を考えています。
約11ヵ月後(春):展葉
芽吹きから1ヵ月経たずに成長が大きく進みました。
もう駄目かと思っていたグリーンも芽吹きました。しばらくの間、爪楊枝が土に刺さっている感じの状態でしたが、小さくてもしっかりと成長しています。
約1年後:蔓が延び始める
播種から丁度1年経過となりますが、随分と成長しました。特に芽吹きから2ヵ月間で急成長です。
蔓が伸び始めたので1メートルの支柱に変えたのですが、程なくして支柱の高さを越えました。油断すると周囲の植物に巻き付いてしまうので気が抜けません。秋までにどこまで伸びるのでだろう。
グリーンもしっかり成長しています。レッドに比べると成長が遅いですが、成長してくれるだけで嬉しい。
4年目3月:レッドに蕾が付きました
更新がかなり間が空きましたが、4年目にしてレッドに蕾が付きました。低木で育てる方針で剪定していれば、3年目で蕾が付けられたかもしませんが、初めてのキウイ栽培で知識もなく反省点が多いです。
キウイを3年間育ててきましたが、レッドは1年間に1.5-2mくらい成長し成長が旺盛なので管理に気を使います。それに比べるとグリーンは枝があまり伸びず(レッドに比べればですが)管理が楽です。成長時期は、レッドと比べるとグリーンの方が1か月くらい遅いです。
4年目4月:レッドが開花
2本あるレッドが共に開花しました。見たところ上が雌花、下が雄花だと思います。判定が正しいか自信はありませんが、まずは雌木(メス)が育ったという最良の結果です。
都合よく、雄木と雌木が育ったので、雄花・雌花がタイミングよく咲いたら交配を・・・と思いましたが、雌花の数が少ないので今年の受粉・結実は怪しいです。
最後に
改めて書きますが、キウイを種から育てた場合、種を取得した元のキウイと同じ性質のキウイができるとは限りません。また、開花の時期や実の大きさが違ったりする場合もあるそうです。
私の様に興味本位で育ててみるなら良いですが、本格的にキウイを栽培したいと考えている方はキウイの苗木を購入することをお薦めします。
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