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Ryzen 3 2200G→Ryzen 5 5600Gに乗せ換え、B450動作でコスパ高い

Ryzen 3 2200Gの乗せ換え用に、第4世代Ryzen「Ryzen 5 5600G」を買いました。

Ryzen 3 2200Gの使用期間が約4年。Ryzen 3 2200Gの性能に不足や不満はありませんが、Windows 11に正式サポートされていなかったり、AM5の登場によりAM4の終息が見え始めた為、時期的に交換しておいた方が良いかなというのが購入した理由です。

検討時点において、GPU搭載の第4世代Ryzenは、8コア12スレッドのRyzen 7 5700G、6コア12スレッドのRyzen 5 5600Gの2種類。Ryzen 3 2200Gの乗せ換えにはどちらもオーバースペック気味ですが選択肢がありません。という訳で、Ryzen 5 5600Gを選択しました。

Ryzen 5 5600Gの購入当時の価格は約2万円とRyzen 3 2200Gの購入時の価格(約1.1万円)と比べると高いですが、6コア12スレッド+GT1030クラスのGPU搭載を考えればコスパは非常に高いです。

Ryzen 5 5600GとRyzen 3 2200Gの比較

CPU(APU)AMD Ryzen 5 5600GAMD Ryzen 3 2200G
世代第4世代第1世代
ソケットAM4AM4
CPUコア数64
スレッド数124
基本クロック3.9GHz3.5GHz
最大クロック4.4GHz3.7GHz
L2キャッシュ3MB2MB
L3キャッシュ16MB4MB
GPURadeon GraphicsRadeon Vega 8 Graphics
TDP65W65W
プロセス技術7nm14nm

Ryzen 5 5600Gは、第4世代のRyzenプロセッサです。第1世代のRyzen 3 2200Gと3世代差がありますが、CPUソケット規格は同じAM4。M/Bが対応していれば第1~4世代のCPUを乗せ換え可能です。

CPUコア数とスレッド数は、4→6コア、4→12スレッドへと増加。クロック周波数、キャッシュサイズ、GPUなども大幅に向上。TDPはRyzen 3 2200Gと同じ65W。プロセス技術は14→7nmへと半分まで微細化されています。

Ryzen 5 5600Gは、スペックから判断すると、Ryzen 3 2200Gから性能が大幅に向上しながらも、消費電力は同程度か低消費で済みそうな感じです。動作させてみても、実際にその通りです。

Ryzen 5 5600Gのパッケージは、Ryzen 3 2200Gの半分程度しかありません。CPUクーラーも入っている割に非常にコンパクトです。

付属しているCPUクーラーは、Ryzen 5 5600GとRyzen 3 2200Gでほぼ同じサイズ。恐らく材質も同じだと思います。このあたりからも、Ryzen 5 5600GがRyzen 3 2200G並に低発熱というのが推測できます。

第4世代RyzenはB450チップセットで動作

第4世代Ryzenは、B450チップセットを搭載しているM/BであればBIOSアップデートで動作します。

ただし、B450チップセットだと第4世代Ryzenの性能が100%活かせないという話もあり、パフォーマンスを重視するゲーム用途などの場合には気を付けたいポイントです。

自分の場合、Ryzen 3 2200Gの性能すら活かしきれていないのでB450チップセットのままで十分です。

パーツ構成

CPU(APU)AMDRyzen 3 2200G→AMD Ryzen 5 5600G
M/BASUS TUF B450M-PLUS GAMING
MEMORYCFD W4U2666BMS-8G x 2(合計16GB)
SSDINTEL 760p SSDPEKKW256G8XT
HDDWD WD30EZRX
POWER玄人志向 KRPW-AC120W(ACアダプタ)
CASEFractal Design Define C
OSWindows 10 Pro 21H1

パーツ構成は、Ryzen 3 2200Gを組んだ構成から、CPUをRyzen 5 5600Gに乗せ換えるだけです。

メモリは、より高速で動作するものへ交換する方がCPU性能を十全に活かせますが、Ryzen 3 2200Gでも性能を活かしきれないので据え置き。容量も半分程度しか使い切れていないのが悲しい。

電源は、玄人志向の120WのACアダプタを使っています。CPU使用率が100%に張り付く重い処理はしないので安定動作しています。Ryzen 3 2200G使用時は、最大負荷が起動時の68Wだったので余裕があります。アイドル時は22~23W。

ASUS TUF B450M-PLUS GAMINGのBIOSアップデート

先に書きましたが、第4世代Ryzenは、B450チップセットを搭載しているM/BであればBIOSアップデートで動作します。

TUF B450M-PLUS GAMINGの場合、BIOSバージョン2409以降で第4世代Ryzenに対応します。

TUF B450M-PLUS GAMING サポートCPU – ASUS

今回は、換装時に最新だったBIOSバージョン3802(2022/05/12 )を使用。BIOSアップデート作業は、ソフトウェアをUSBフラッシュドライブに落とし、BIOSにてTOOL>ASUS EZ Flash 3 Utilityで行います。

アップデート完了後、念のためBIOSの設定をデフォルトに戻し、必要に応じて再設定します。

We detected a new processor, which will change the data/structure of the storage space for firmware TPM.

If you did not apply TPM function, please press Y to continue, otherwise play follow instruction below:

press Y to reset fTPM, if you have BitLocker or encryption enabled, the system will not boot without a recovery key.

press N to keep previous fTPM record and continue system boot, fTPM will enable in new processor, You can swap back to the old processor to recovery TPM related keys and data.

再起動時、上記メッセージが出ましたが、BitLockerは未使用だったので「Y」を選択。

動作状況

BIOSアップデート~CPU乗せ換え後、初回からトラブルなく起動。

起動後に簡単に動作確認しただけでも、Ryzen 5 5600GとRyzen 3 2200Gで明確に違いを感じられます。Ryzen 5 5600Gの動作は、全てにおいてワンテンポ以上速いです。

Google Chromeのブラウジングでは、サイトの表示速度が速くなります。Ryzen 3 2200Gで遅いと感じたことはなかったですが、Ryzen 5 5600Gの方が明確に速いと体感できます。

上記は、ウマ娘のプレー中のパフォーマンスの状況です。

Ryzen 5 5600Gは1/3~半分くらいのスレッドが遊んでいます。対して、Ryzen 3 2200Gは負荷は高くありませんが、常時4コアが稼働しておりマルチタスクで余裕がありません。こういうところは体感速度に大きく影響しそうです。

GPUは、Ryzen 5 5600Gが約30%、Ryzen 3 2200Gが約60%で負荷が半減しています。負荷が下がる一方、処理速度は上がっています。実際のプレイではスキップ、画面切り替えなどで描画速度の違いを体感できます。また、Ryzen 5 5600Gは発熱も少ないです。夏場が近いので助かります。

Ryzen 5 5600Gは、Ryzen 3 2200GよりCPU温度、消費電力が低いです。最大負荷をかければRyzen 5 5600Gの方が高くなりますが、一般的な使い方ならRyzen 5 5600Gの方が低発熱、低電力消費です。

Ryzen 5 5600GのCPU温度は、あまり上昇しません。ウマ娘のプレイでも50度前半くらい(Ryzen 3 2200Gの時は50度後半)です。60度までCPUファンの回転数を固定していますが、60度を超えることがないので静かです。

消費電力は、システム全体で3~5WほどRyzen 5 5600Gの方が低いです。電気代に換算すると1日12時間稼働で1ヵ月間使っても50円未満です。日常的に高負荷で使っているなら節電効果は高まりますが、一般的な使い方なら乗せ換えによる節電効果は誤差程度です。

4コア8スレッド(エセRyzen 3)で動かしても違和感なく使えます。消費電力がさらに2~3W下げられるので、これで運用するのも1つの選択肢です。

追記:

ウマ娘を起動しYoutubeを視聴しながら、この記事を編集した時のタスクマネージャの様子。

CPU使用率は10%程度、コアに余裕があります。GPU使用率は30%程度でYoutubeを視聴しても負荷はあまり変わりません。また、デュアルディスプレイで片面にYoutubeをFHDで表示しても負荷状況はかわらず重くなることはありません。

まとめ

Ryzen 5 5600Gは、Ryzen 3 2200Gからの乗せ換えにはオーバースペック気味ですが、第4世代Ryzen+GT1030クラスのGPU性能が約2万円で買えるのでコスパはかなりいいです。対応していればB450チップセット搭載のM/Bで動くのでCPU交換だけで済み安上りです。

個人的には、Ryzen 3 2200Gより低消費電力&低発熱という点が気に入りました。それでいて、処理性能は大幅アップ!言うことはありません。

Windows 11への対応やAM4の終息などを理由として、Ryzen 3 2200GやRyzen 5 2400GなどからCPU(APU)の乗せ換えを検討している人もいるかもしれませんが、Ryzen 5 5600Gを検討してみてもいいと思います。