パナソニック製レコーダー「DMR-BWT520」を買ってから8年以上が経過し、内蔵ハードディスク(HDD)の耐用年数に不安を感じてきたので換装しました。
DMR-BWT520は、HDD容量500GBのモデルですが、HDDが比較的簡単に換装&容量アップできるレコーダーです。せっかく換装するならばと容量上限の2TBに換装しました。
換装用に用意したHDDは、東芝製2TB HDD「HDWU120UZSVA」。メーカーでは、低回転数、低消費電力設計でレコーダーに適した製品と紹介されています。AVコマンドに対応しています(後述)。
ツクモで購入しました。2021年2月発売の新製品のためか販売店が少ないです。執筆時点でAmazonや楽天で販売されていません。
DIGAに搭載されている標準HDD、Western Digital製「WD AV-GP WD5000AVCS」とのスペックの比較です。
名称 | HDWU120UZSVA | WD5000AVCS | |
---|---|---|---|
容量 | 2TB | 500GB | |
回転数 | 5,700rpm | 5,400rpm | |
キャッシュサイズ | 64MB | 16MB | |
消費電力 | Read/Write Idle Standby&Sleep | 4.7W 3.3W – | 4.1W 3.7W 0.8W |
容量とキャッシュサイズが4倍にアップ。回転数や消費電力が少し上がるところに若干不安が残りますが、大丈夫だろうという結論です。耐久性は、未知数。
換装作業は、DIGAにHDWU120UZSVAをUSB接続して登録した後、DIGAのHDDを入れ替えるだけ。クローンや書き換えの必要もないので非常に簡単です。
換装後に念のためHDDをフォーマット。ディスク残量が184.56時間となり換装完了です。
換装前後で感じた違いは、
- 部屋が静かだと録画時のカリカリ音が気になるときがある
- 録画消去時に若干の溜め時間がある(HDD容量が増えたせいかも?)
録画や再生、その他の動作に不具合は発生していないので残るは耐久性のみです。大変満足な結果です。
HDD換装手順概要
DIGAのHDD換装手順の概要です。
この方法は、クローンや書き換え作業が不要なのでミスが少なく非常に簡単です。
換装手順:
- 換装先HDDをDIGAにUSB接続し、USB-HDDに登録する
- USB-HDD登録したHDDをDIGAに換装する
- 起動後、HDDをフォーマットする
USB接続に使うHDDケースには、玄人志向「GW3.5AA-SUP3/MB」を使いました。
DIGAにUSB-HDD登録するだけなのでケーブルタイプでも認識するなら何でもいいです。
DIGAの分解は、フロントパネルを外すところだけ気を使います。左右の爪は、パネルを広げるのではなく、本体を内側に押し込みながらだと外しやすいです。
HDD換装時、元のHDDに付いているコネクタを外し忘れがちです。HDDが認識されないので取り外し忘れに気付きますが、取り付けにマウンターを外す必要があるので面倒です。自分は、何度か外し忘れました。
HDWU120UZSVAのAVコマンド対応確認方法
HDDがAVコマンド対応かどうかは、CrystalDiskInfoで簡単に確認できます。
確認方法は、パソコンにHDDを接続(USB接続でOKです)し、CrystalDiskInfoを起動、編集>コピー(または、Ctrl+C)して、メモ帳に貼り付けます。接続されているHDDの台数分の情報が表示されるので、目的のHDDの情報を探します。
確認するのは、IDENTIFY_DEVICEの項目、ワード84(080行と4列の交差した数値)の数値です。下2桁目が奇数ならAVコマンド対応です。
HDWU120UZSVAは、ワード84の数値が4773、下2桁目の7が奇数なのでAVコマンド対応であると確認出来ます。
検討したハードディスク
DIGAのHDD換装に検討したHDDを紹介します。要件は、下記の通りです。
- AVコマンド対応
- 低回転数(低発熱)
- 容量2TB
AVコマンド対応は、必須条件です。AVコマンド非対応のHDDに換装した場合、HDDはDIGAに認識されますが、録画しようとすると再起動してエラーが表示されました。USB-HDDとして使う場合は、AVコマンド不要です。
HDDの回転数は、SATA接続だと5,400rpm、7,200rpmのものが一般的です。5,400rpmは、速度が遅いですが静かで低発熱です。7,200rpmは、5,400rpmより速いですが音が大きく発熱する傾向にあります。元のHDDと同じ5,400rpmが理想です。
東芝 HDWU120UZSVA
東芝 HDWU120UZSVAは、今回の換装で使ったHDDです。ツクモで購入。
回転数は5,700rpmと少し高いですが、他の候補より圧倒的に低価格です。
2021年2月頃に発売された新しいHDDということで情報は少なくお試しで購入してみました。今のところ問題なく動いてます。安くて助かります。
WD AV-GP WD20EURX
WD AV-GP WD20EURXは、DIGAの搭載されているHDDと同じAV-GPシリーズなので、相性が一番いいと思います。
入手性が極めて悪く、価格が高いのが難点です。執筆時点の価格は、1.3万円~2万円超と高いです。
2021年10月頃から在庫が復活し、価格が1万円ほどに下がっています。見付けたときに確保しておくといいかもしれません。
東芝 DT02ABA200V
東芝 DT02ABA200Vは、AVコマンド対応、5,400rpm、キャッシュサイズ128MB。
現行モデルなので入手性はいいです。執筆時点の価格は、7,000円~1万円程度。
TV録画モデルということで無難に使えそうですが、HDWU120UZSVAの方が安く、記録方式がSMRということでスルーしました。
東芝 DT01ABA200V
東芝 DT01ABA200Vは、AVコマンド対応、5,700rpm、キャッシュサイズ32MB。
DT02ABA200VがTV録画モデルに対し、DT01ABA200Vは監視カメラモデルです。「V」なしモデルは、AVコマンド非対応。
記録方式がCMRなのでDT02ABA200Vよりいいかもしれません。執筆時点の価格は、8,500-9,000円。
WD Purple WD20PURX
WD Purple WD20PURXは、WD Purpleの旧モデルです。
現行モデルWD20PURZ-74AKKY0は、AVコマンド非対応になっているのでNGです。
品質的に選びたかったのですが、旧モデルなので入手性は少し悪いです。執筆時点の価格は、1.3万円程度。