広告を含みます

「TerraMaster F2-210」のレビュー、クアッドコア搭載でコスパが高い多機能NAS

ホーム&SOHO向けの多機能NAS「TerraMaster F2-210」を頂きました。

多機能NASと言えば、Synology、QNAPという2大メーカーがいるので、それ以外の会社の製品となるとなかなか目にする機会が少ないかもしれません。私自身、TerraMasterという社名を認識したのは、今回が初めてです。

TerraMasterのNAS(TNAS)は、認知度は低いかもしれませんが同等性能の他社製品と比べコストパフォーマンスが高いのです。また、品質的にも十分お薦めできる製品だと思うので、この頂いた機会に「F2-210」を紹介してみたいと思います。

TerraMaster F2-210

TerraMaster

TerraMasterは、中国深センを拠点として、NASやDASといったストレージ関連製品の開発と販売を専門に行う中国企業。ホームユース、中小規模なビジネスユース向けの製品が中心とのことです。

今年、自宅サーバーのリプレースの一環として、多機能NASを検討し導入していますが、TerraMasterの製品は、検討にもあがりませんでした(ごめんなさい・・・)。ただ、執筆時点でTerraMasterの製品を取り扱っているのがアマゾンくらいしか見当たらず、価格コムでも価格の登録がなくランキング外という状況ないので認知度が低いのは致し方ないと思います。

F2-210の主な特徴

F2-210は、2台のHDDによる冗長化(RAID 1)、BTRFSファイルシステム採用による耐障害性や修復機能、管理機能の強化、スケジュールバックアップ、ディスクボリュームをAESにより暗号化など、データ保全という面で非常に優れた性能を持っています。TerraMasterの製品の中では最下位となるモデルですが、NAS管理に欲しい機能は十分です。

1.4GHz駆動のクアッドコアプロセッサ搭載によりマルチタスク処理性能に優れ、アプリケーションを追加してもパフォーマンスが落ちる心配が少ないです。同社HPでは、「Intel x86クワッドコアプロセッサーを搭載したNASの半額程度と、大変お求めやすい価格」と書かれていますが、同じCPU(Realtek RTD1296)と同容量の1GBメモリを搭載する「Synology DS218play」と比べても2-3割程度安いです(執筆時点)。

TNAS上で動作するLinuxベースのOS「TOS」は、Windows LikeのUIなのでNAS初心者でも操作で悩むことはありません。デスクトップ上のアイコンを頼りに、マウス操作だけで目的の対象にたどり着けます。パソコンより出来ることが限られているという面では、パソコンより操作が簡単です。

NASとしての機能だけではなく、アプリケーションをインストールすることで機能を追加することができます。「多機能NAS」と呼ばれる所以です。ただ、ウェブサーバ、データベースサーバ、Dockerなど開発系アプリケーションが充実する一方、マルチメディア関連のアプリケーションが少ないのが唯一と言える弱点かもしれません。

F2-210の基本スペック

モデルF2-210
CPURealtek RTD1296
クアッドコア 1.4GHz
メモリ1GB
ドライブ3.5インチ/2.5インチ×2
最大28TB(14TB×2)
ホットスワップ対応
外部ポート1GbE LAN
USB 3.0×2
ファイルシステム(内蔵)EXT4,BTRFS
(外付)EXT3, EXT4, NTFS, FAT32, HFS+
仮想化非対応
価格(執筆時)17,990円

F2-210は、3.5インチ/2.5インチHDDを2台、クワッドコア、1GBメモリという基本構成です。

TerraMasterの製品の中では最下位のエントリーモデルですが、クアッドコアCPU、メモリ1GBを搭載しているので個人利用なら必要十分、少人数の利用でも無難に処理できる性能を持っています。多機能NASは、素の状態でメモリを300-400MB程度のメモリを消費するので1GBあると非常に安心できます。

背面にあるUSBポートに外付けHDDやUSBメモリを接続すれば、NASの拡張ストレージやバックアップストレージとして利用できます。USBポートが2つあり最大4台のHDDが利用できることになるので、拡張性は意外とあります。

付属品

TerraMaster F2-210には、本体の他、付属品として、ACアダプタ、LANケーブル、3.5インチディスク用ネジ、2.5インチディスク用ネジ、工具(プラスドライバ)、ラベル、取扱説明書が入っています。

プラスドライバーが入っているのは、有難い心遣いです。しかも、とりあえず入れときましたというものではなく、使いやすいサイズで、実際に使いやすかったです。工具はいくつも持っているので必要ないのですが、設置する時になって用意する必要がないというだけでTerraMasterの好感度が2ランクぐらいアップです。

また、3.5インチ用ネジ(シルバー)と2.5インチ用ネジ(ブラック)は、色違いとなっています。2つのネジはサイズが違うので実用面でも非常に助かります。間違える心配がないにも関わらず、別々の袋に入れられているというのはこだわりでしょうか。

あと、細かい点かもしれませんが、本体が梱包されている箱も付属品が入っている箱もきちんとしています。イマイチな製品だと、外装の箱の質が悪く開閉がし難かったり、内装の仕切りや袋で小分けされてなかったり、袋入りでもジッパー式じゃなかったりということがよくありますが、そういうこともなく非常に好感が持てます。

ホットスワップに対応したディスクトレイ

TNASのディスクトレイは、フロント側から簡単に抜き差しできます。ホットスワップに対応しているので電源が入った状態でも可能です。

このクラスのNASの場合、ディスクをマウントするのに本体を分解する製品もあるので、簡単に抜き差しできるのはプラスです。ホットスワップは、対応していればメンテナンス性が高まりますが、このクラスのNASなら必須ではないとも思っています。対応していれば、もちろんプラスです。

ディスクの固定はネジ止め

付属品にネジが入っているのでわかると思いますが、トレイへのディスクの固定はネジ止めです。

ネジ止め?と思われる方もいるかもしれませんが、TNASのトレイは、3.5インチと2.5インチ、両タイプのディスクがマウンタなしで固定できるので悪くないです。トレイには、両タイプのディスクに対応したネジ穴が開いており、それに合わせてネジ止め(3.5インチは4か所、2.5インチは3か所)します。

2.5インチディスクがマウンタなしに取り付けられるのは結構有難いです。2.5インチHDDは、3.5インチHDDに比べると消費電力が抑えられるアドバンテージがあり、コスパが悪いですがNASに最適です。

搭載するハードディスク

搭載するハードディスクは、新たに購入したWESTERN DIGITALの「WD40EZRZ-RT2 4TB」×2台です。

WD40EZRZ-RT2は、NAS用ハードディスクではありませんが、用途がホームユースで低負荷なので問題ないだろうという認識です。パッケージ品だと2年保証なので壊れても多少安心できます。これとは別に使っているWDのハードディスクもNAS用ではありませんが、3万時間を超えてもノートラブルなので、今回もきっと大丈夫・・・と願っています。

NAS用ハードディスクは、そうでないハードディスクに比べ、温度上昇を抑える工夫がされているなど色々耐性が高いようなので本来であればNAS用ハードディスクを使用した方がいいと思います。

F2-210のセットアップ

F2-210のセットアップに必要な情報は、オンラインマニュアルにで確認できます。

セットアップは、数回マウスをクリックするだけなので非常に簡単です。

前準備

セットアップの前準備として、「TNAS PCデスクトップアプリケーション」というソフトウェアをPCにインストールします。Windows OS版、Mac OS版が用意されています。

このアプリケーションは、ネットワーク上にあるTNASを探したり、ログイン、ネットワーク・ドライブの割り当て、IPの変更が一元的に管理できます。

ただ、TNASは、初期状態ではDHCPでIPアドレスを取得しているので、設定されたIPアドレスがわかるならアプリケーションのインストールは必要ありません。この為、デバイスの種類を選ばずセットアップ可能ではないかと思います。

セットアップ

ウェブブラウザでTerraMasterにアクセスするとセットアップが開始できます。

http://(TNASのIPアドレス)

セットアップに要する時間は、約5-20分です。最初なので確認しながらの作業でしたが、10分はかからなかったと思います。

TOSは、TerraMasterが動作するLinuxベースのOSです。最新版がインストールされる推奨(上側)の方を選べばいいと思います。

先の画面でから次へ進むとTOSのダウンロード&インストールが開始されます。

インストールが完了後、管理者パスワードやタイムゾーンの設定となります。

セキュリティ用Eメールの入力が必要です。セキュリティ用Eメールと書いてあると仰々しいですが、アカウントに紐づける単なるメールアドレスです。パスワードを忘れてリセットする時などに使われます。TerraMasterは所々日本語訳がおかしいです。

メールアドレスを入力し、確認コードを送信を押すと、入力したメールアドレスに確認コードが届くので、確認コード入力欄に入力し、次へ進みます。

ディスク構成を設定します。

RAID 1のファイルシステムはBTRFSになります。BTRFSは、耐障害性や修復機能、管理機能にフォーカスしたファイルシステムで、高機能NASでは標準的に使われています。内蔵ドライブには、BTRFSとEXT4の2つのファイルシステムがサポートされていますが、セットアップでは自動的にBTRFSとなるようです。

他に、Single Disk、RAID 0、JBODが選べます。

以上でセットアップは完了です。

F2-210の操作

TNASの操作は、セットアップ同様ウェブブラウザで操作します。

セットアップが完了していれば、TNASにアクセスするとTOSのログイン画面が表示されます。

ユーザ名「admin」、パスワード「(初期セットアップで設定したもの)」でログインできます。

TOSは、Windows Likeなデスクトップなので基本的な操作で迷うことはないです。

デスクトップ上には、ファイルマネージャ、アプリケーション、コントロールパネルなどのアイコンが並んでいます。アプリケーションを追加するとアイコンも増えていきます。

画面右下の小窓で、CPUやメモリ、ストレージといったリソースの使用状況が一目で確認できます。

F2-210の初期設定

コントロールパネルから設定を一通り確認し、設定したことや思ったことを書いてみます。

権限>ユーザー

セットアップ時にデフォルトアカウント「admin」は、名前から連想できる通り管理者権限を持つアカウントです。「admin」グループに所属し、TOS上の全ての操作が可能です。

任意にユーザアカウントが追加できます。ただし、ユーザ名は3文字以上、パスワードは8文字以上かつ数字とアルファベット大文字小文字の組み合わせなど制約があります。個人ユースの場合には少し煩わしく感じます。

ユーザおよびグループに付与できる権限は、基本的にフォルダへのアクセス権限のみです。TOSを操作する権限、たとえばユーザ管理権限やパッケージ管理権限を付与したいといった細かな権限設定はできません。管理者権限は、adminグループに所属しフルコントロールか、それ以外かという2択です。

元々小規模向けの製品なので問題ないと思いますが、要件がある場合には注意が必要かもしれません。

ネットワークサービス:ネットワーク

デフォルトのDHCPから固定IPアドレスに変更しました。

マニュアルで設定する際、IPアドレスやデフォルトゲートウェイは、DHCPで取得したものが設定されていましたが、DNSサーバは関係なさそうなプライベートIPアドレスが設定されていました。デフォルト値としても意外だったので、少し気になりました。

USBポートに、TerraMaster専用のUSB無線LANアダプタを使用すると無線LANで接続できるようになるようですが、USB無線LANアダプタの情報がありません。インストールされているモジュールを確認してみましたが、それらしいものが見当たらなかったのでF2-210ではサポートされていないのかもしれません。試しに、手元のUSB無線LANアダプタを使用してみましたが認識しませんでした。

ストレージマネージャー>RAID

セットアップ直後に、CPU使用率が40-50%で推移しているのが気になったので調べていたら、HDD2のRAIDステータスが「テスト中」となっていました。

恐らくRAIDの同期をしていたのではと思いますが、1TB程度のデータを移行していたのでインデックスを作成していたという可能性もあります。その時にプロセスの稼働状況を確認すればよかったのですが、しばらくしたら治まるだろう思い様子見としました。CPUの消費は半日程度終了し、それと共にRAIDステータスも正常となりました。

基本設定>地域と言語

NTPサーバは、4つのxx.ntp.org.cn、time.windows.com、asia.pool.ntp.orgからの選択式です。NICTを設定したかったのですが、出来ないので諦めました。

基本設定>ハードウェアと電源

TNASには、8cmファンが背面に付いて、4つのファン動作モードが設定(デフォルトは、スマートファン)できます。

  • スマートファン(デバイス温度によりファン回転速度を自動調整)
  • 低速(500RPM-900RPM)
  • 中速(900RPM-1600RPM)
  • 高速(1600RPM-2000RPM)

高速で動作させると離れていても音が聞こえます。低速で動作させると無音とは言えませんが同じ部屋にいても気にならないレベルの静音です。NASとして使うだけなら熱を持つこともないと思うので、スマートファンに設定でいいと思います。

ハードディスクドライブのスリープモードは、30分、1時間、3時間、5時間、Never(不使用)から選択できます。30分に設定。

設定した時間が経過すると消費電力が落ちるのでHDDがスリープ状態に移行していると思いますが、フロントのランプに変化がないので外見上では判断できません。

基本設定>通知

メールアドレスを登録しておくと、TNASに異常が発生した場合、警告メールを送信し通知してくれます。

逆に言えば、登録しておかないと通知してくれないので忘れずに設定しましょう。

F2-210の動作

F2-210へのアクセス

TNASが起動してしまえば、パソコンからのアクセスは簡単です。

セットアップで使ったTNAS PCを使えば、簡単にネットワークドライブに割り当てられます。エクスプローラから「¥¥(TNASのIPアドレス)」でもアクセスできます。

ネットワークドライブに割り当てれば、ローカルファイルを操作するのと同じ感覚でTNASとデータのやり取りができます。SMB/AFP/NFSに対応しているので、Windows/Mac/Linuxからマルチにアクセスできます。

SSH/Telnetのターミナルサービス、FTP/SCPのファイル転送などでもアクセスできます。

転送速度は、ギガビットイーサの理論値である約120MBpsが限界です。高速なSSDやRaid 0にしても、パフォーマンスはあがらないので無意味です。ローカルSATA3接続の600MBpsには及びませんが、写真データの様な数MB~数十MB程度のデータのやり取りなら気にならないレベルです。

リソース

リソースの使用状況は、デスクトップで簡易的なものが表示されるほか、コントロールパネルのシステム情報>リソースモニターでもう少し詳細に確認できます。

ストレージ20%使用、アプリケーションの追加なしという状態で、CPU使用率10%未満、メモリ使用量約40%(400MB)という状況です。NASとして使うだけなら、かなり余裕があるので不安はありません。

アプリケーションを追加していくと、追加するアプリによりCPU使用率、メモリ使用量は増加していきます。各アプリケーションの使用量が確認できるので、状況に応じて管理することができます。

消費電力

状態消費電力
待機時2W
高負荷(読み書き時)12W
低負荷8W
HDDハイバネーション6W

搭載しているHDDは、Western Digital WD40EZRZ-RT2×2台です。

消費電力の公称値は、25.6W(読み取り/書き込み時)、2.0W(ハードディスク休止時)となっています。実測では、複数同時書き込みでもCPU使用率が60%に届かず高負荷時でも12W程度です。CPU使用率を100%まで負荷をかけてやっと22W程度まで上がりました。一方、HDDハイバネーションは6Wと高い結果となりました。質問したところ、休止時の2.0Wは誤りと連絡を頂きました。

HDDハイバネーション時が若干高いのが気になりますが、稼働時の消費電力としては十分ではないかと思います。

DS218より稼働時の消費電力が低いのは、今回使ったHDDの世代がかなり新しいため影響が少なからずあると思います。どちらも十分に低消費電力だと思います。

アプリケーション

TOSのデスクトップ上にあるアプリケーションアイコンから、簡単にアプリケーションが追加できます。

使いそうなアプリをいくつかご紹介します。

Clam AntiVirus

オープンソースのアンチウィルスソフトです。インストールするとCPU使用率はほぼ変わらず、メモリ使用量が10%増、それほど負荷は大きくないようです。

ローカルパソコンでウィルス対策をしていないならインストールした方がいいです。負荷が少ないようなので対策していてもインストールしてもいいと思います。

Cloud Sync

パブリッククラウドサービス間でシームレスなファイルの同期や共有を行うことできるソフトです。

対象クラウドサービスは、OneDrive、Dropbox、Google Driveの3サービス。

Multimedia Server

TNASからDLNA/UPnP対応デバイス(スマートTV、メディアプレーヤーなど)へマルチメディアコンテンツをストリーミング配信するアプリです。

4Kビデオトランスコーディング、オーディオトランスコーディングなどをサポートしています。

Snapshot

データのバックアップと復元のためのアプリです。ファイルシステムがBTRFSフォーマットのみ利用できます。

ディスク全体のバックアップではなく、指定フォルダのみが対象です。指定フォルダは、コントロールパネルの共有フォルダで追加すると指定フォルダに登録できます。

個人フォルダを指定フォルダにできると楽なんですが、そういう使い方はできないようです。共有フォルダで個人データを管理するとか、工夫して使う必要がありそうです。

アプリ一覧

マルチメディア系アプリは少なく、開発係アプリは充実してるという印象です。

私はアプリをほとんど使っていないので気になりませんが、高機能NASとして機能をふんだんに使ってみたいと思っている方は事前にチェックした方がいいと思います。

モバイルアプリケーション

モバイルアプリケーションとして、「TNAS mobile(Android/iOS)」が用意されています。

TNAS mobileでは、TNASをブラウジングして、画像、動画などTNASに保存されているデータの閲覧・再生が可能です。Google Play、App Store共に評価が物凄く低いですが、私が使った限りではクラッシュすることなく動画もスムーズに再生され普通に使えました。

各メディアに特化したアプリがあればもっと使い勝手も良くなりそうですが、TNASはこうした便利さの部分がまだ足りていない印象です。

「Synology DS218play」の対抗製品

F2-210は、ディスク2台、Realtek RTD1296、1GBメモリというハードウェア構成から「Synology DS218play」が対抗製品になると思います。

実売価格は、F2-210が17,990円(アマゾン、900円OFFクーポンあり)、DS218playが22,680円(価格コム最安)と5,680円(約25%)程度もF2-210の方が安いです。

F2-210はフロントからディスクにアクセスできますが、DS218playは本体カバーを外さないとディスクにアクセスできません。また、ホットスワップに対応し、2.5インチもマウンタなしで付けられ、運用面の高さがF2-210にあります。

一方、アプリケーションに関しては、F2-210は全く足りていません。アプリケーションの種類が少なく、モバイルアプリも足りていません。DS218playは、Photo Station、Video Stationなど、メディアに特化したアプリが多数用意されています。

このため、マルチメディア系アプリをふんだんに使いたい場合にはDS218play、その必要がなければF2-210という選び方が出来ると思います。

基本的なNASとしての機能は十分備えているので、私の使い方ならF2-210で十分と感じます。


まとめ

中国企業の製品と聞くと、安かろう悪かろうというイメージが先行するかもしれませんが、後発の製品に限れば、余程安価なものでなければ大抵普通に使えるというのが私の認識です。

TerraMaster F2-210に関しても、梱包や製品の作りこみからも十分使っていける品質の製品だと感じます。特にNASとしてみれば、価格の割に性能が良く(オーバースペック気味?)、使っていて性能で悩むことはなさそうです。個人フォルダのバックアップなど、機能的に不足しているところは今後の課題としていくそうです。

レビューの中では書きませんでしたが、F2-210は、起動/終了時にかなり大きな「ピー」という警告音がします。他の機器と比べても大きめの音だと思います。長時間の稼働を目的とした機器は、こういった警告音を鳴らす機能がついています。慣れてないとびっくりすると思いますが、そういうものなので驚かないでください。

性能的には十分満足していますが、やはりというか日本語化については、いまいちなところが若干あり気持ち悪さが残ります。翻訳は、日本企業に依頼していみたいなので文章など基本的に問題ありませんが、単語訳が丁寧過ぎて違和感があったり、その場にあった意訳ではなかったりちょっと違うかなと感じる箇所も見られます。こういった気持ち悪さが改善されれば、もっと評価が高まるかなと感じます。動作させてしまえば、見る機会もないので全く気にならないんですけどね。

NAS製品は、長期間使うことになる製品ということで2年の保証期間があります。日本語で何度かメールのやり取りをさせて頂きましたが、全く問題なく対応も非常に丁寧でした。応答が早く、むしろ早すぎてこちらが困惑する程です。私から提案した内容も一部はすぐ改善しますと回答を受け、かなりフットワークが軽そうな企業だと感じました。

TerraMaster F2-210のレビューをさせて頂きましたが、参考になれば幸いです。

コメント